小説の再編集とか、資料とか、必要な諸々を置いておくブログ
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「ねぇ、にのぉ」
二人そろってオフの日、なんとなくダラダラと過ごしていた。付かず離れずの距離を保ち、二宮はゲーム、相葉は漫画を読んでいたが、相葉が間延びした声で話しかけた。
「何ですか?」
ゲーム画面に目を向けたまま、こちらも気のない返事をする。
「あのね、よくさぁ、『一生のお願い』って言うでしょ?」
二宮の気のない返事も気にすることなく、相葉はこれまた得意の唐突な話を始めた。
「あれって、何回まで聞いてもらえるのかなぁ?」
「はい?」
あまりの急な話にゲームの手を止め、相葉を見た。相葉も漫画を閉じて、二宮に顔を向けた。
「だからぁ、一生のお願いって何回まで聞いてもらえるのかって話」
眉間にしわを寄せて考え込む相葉に、二宮はゲームの電源を切り、向かい合った。こういうときはしっかりと話を聞いてやるようにしている。二宮の態度に、相葉は嬉しそうに二宮に近寄ってくる。
「どうしたのよ、急に」
近づいてきた相葉をひざの上に向かい合わせに座らせる。
「うんとね、漫画読んでたら『一生のお願い』って出てきたの。それでね、思ったんだ」
「何回聞いてもらえるかって?」
「うん!!」
「誰にお願いすんだよ?」
「神様!!」
元気いっぱいに応えてくれる相葉だが、質問の内容が現実離れしている。呆れる二宮だが、他ならぬ相葉の疑問だ、とりあえず答えておくけれど。
「まぁ、『一生のお願い』って言うくらいですから、命を懸けるくらいの想いが必要でしょうし・・・やっぱり一度だけじゃない?」
「ええ!そうなの?そっかぁ、一度だけかぁ」
二宮の答えに相葉は不満の声を上げ、残念そうに頭を垂れた。
「何?そんなにショックなの?」
あまりの落ち込みように、二宮は悪いことを言ったかと後悔する。
「ん。おれね、もうね『一生のお願い』しちゃったの。だからもう聞いてもらえないってことだよね?」
「・・・・そういうことに、なりますかね」
そもそも本当に聞いてくれるのかというところからして、二宮には疑問なのだが。それは言わないでおく。それに一生のお願いなんて、そこらへんの女なら何度だってしているだろうに。こういうところが、彼は本当に純真だと思う。
しかし、それよりも二宮が気になるのは、相葉がもうしてしまったという『一生のお願い』の内容だ。本気で落ち込んでる彼には申し訳ないが。相葉はというと、そっかぁ、ダメかぁと繰り返してブツブツ言っている。
「・・・ねぇ、相葉さんがした『一生のお願い』って何ですか?」
それまで頭を垂れて落ち込んでいた相葉の動きが止まり、上目遣いに二宮を見た。
「えへへ・・・。うんとね、にののこと好きだって気づいたときにね、お願いしたの」
「俺のこと?」
「うん!『一生のお願いです。どうか、にのに想いが通じますように。』って」
恥ずかしそうに、顔を赤らめる。彼の可愛らしいお願いと、表情に二宮は眩暈を覚える。そんな二宮には気付かず、相葉は顔を曇らせて続けた。
「でもね、おれって欲張りだから。願いが叶ったら、もっとお願いしたくなっちゃうの」
「次はどんな願い?」
「『どうか、にのとずっと一緒に生きていけますように』って。お願いしたらダメかなぁ?」
「あいばさん・・・・」
どうしてこの人は、自分の喜ぶことばかり言ってくれるんだろう。もう、愛しすぎてどうにかなりそうだ。
「あ、そうだ!にのがお願いしてよ!まだ、使ってないでしょ?『一生のお願い』」
彼はまだ『一生のお願い』にこだわっている。そんな彼が、可愛くて愛しくて。膝に乗っている相葉にチュッと軽くキスをした。
「相葉さん、そんな不確かなものに頼らないで、もっと確実に叶えてくれるものにお願いしなさい」
「神様よりも確実に叶えてくれるものがあるの?」
きょとんとした顔で聞いてくる。
「もちろん!ありますよ」
言ってやると、キラキラと目を輝かせる。
「なに、なに?おれもお願いしたい!」
「じゃあ・・・お願いごと、言ってごらん?」
「へ?ここで?どっかで聞いてんの?」
キョロキョロと周りを見渡している。
「ここ!」
相葉の顔を両手で挟んで自分のほうを向かせる。
「ふぇ?」
「神様じゃなくて、二宮和也様!!」
「俺に直接お願いしてよ。お前の願い、神様よりも確実に叶えてやれる自信があるよ?」
「にの・・・」
「ほら、言ってごらん。あんたの願いは何?」
「お願いです・・・どうか、二宮和也とずっと一緒に生きていけますように・・・」
二宮の手を自分の手で包み込んで頬を摺り寄せる。
「その願い、必ず叶えてあげますよ」
優しく答えると、極上の笑みが返ってくる。そして、愛しい愛しいあなたに誓いのキスを。その願いが叶ったとあなたが知るのは、まだまだ先になるけどね。
おわり
二人そろってオフの日、なんとなくダラダラと過ごしていた。付かず離れずの距離を保ち、二宮はゲーム、相葉は漫画を読んでいたが、相葉が間延びした声で話しかけた。
「何ですか?」
ゲーム画面に目を向けたまま、こちらも気のない返事をする。
「あのね、よくさぁ、『一生のお願い』って言うでしょ?」
二宮の気のない返事も気にすることなく、相葉はこれまた得意の唐突な話を始めた。
「あれって、何回まで聞いてもらえるのかなぁ?」
「はい?」
あまりの急な話にゲームの手を止め、相葉を見た。相葉も漫画を閉じて、二宮に顔を向けた。
「だからぁ、一生のお願いって何回まで聞いてもらえるのかって話」
眉間にしわを寄せて考え込む相葉に、二宮はゲームの電源を切り、向かい合った。こういうときはしっかりと話を聞いてやるようにしている。二宮の態度に、相葉は嬉しそうに二宮に近寄ってくる。
「どうしたのよ、急に」
近づいてきた相葉をひざの上に向かい合わせに座らせる。
「うんとね、漫画読んでたら『一生のお願い』って出てきたの。それでね、思ったんだ」
「何回聞いてもらえるかって?」
「うん!!」
「誰にお願いすんだよ?」
「神様!!」
元気いっぱいに応えてくれる相葉だが、質問の内容が現実離れしている。呆れる二宮だが、他ならぬ相葉の疑問だ、とりあえず答えておくけれど。
「まぁ、『一生のお願い』って言うくらいですから、命を懸けるくらいの想いが必要でしょうし・・・やっぱり一度だけじゃない?」
「ええ!そうなの?そっかぁ、一度だけかぁ」
二宮の答えに相葉は不満の声を上げ、残念そうに頭を垂れた。
「何?そんなにショックなの?」
あまりの落ち込みように、二宮は悪いことを言ったかと後悔する。
「ん。おれね、もうね『一生のお願い』しちゃったの。だからもう聞いてもらえないってことだよね?」
「・・・・そういうことに、なりますかね」
そもそも本当に聞いてくれるのかというところからして、二宮には疑問なのだが。それは言わないでおく。それに一生のお願いなんて、そこらへんの女なら何度だってしているだろうに。こういうところが、彼は本当に純真だと思う。
しかし、それよりも二宮が気になるのは、相葉がもうしてしまったという『一生のお願い』の内容だ。本気で落ち込んでる彼には申し訳ないが。相葉はというと、そっかぁ、ダメかぁと繰り返してブツブツ言っている。
「・・・ねぇ、相葉さんがした『一生のお願い』って何ですか?」
それまで頭を垂れて落ち込んでいた相葉の動きが止まり、上目遣いに二宮を見た。
「えへへ・・・。うんとね、にののこと好きだって気づいたときにね、お願いしたの」
「俺のこと?」
「うん!『一生のお願いです。どうか、にのに想いが通じますように。』って」
恥ずかしそうに、顔を赤らめる。彼の可愛らしいお願いと、表情に二宮は眩暈を覚える。そんな二宮には気付かず、相葉は顔を曇らせて続けた。
「でもね、おれって欲張りだから。願いが叶ったら、もっとお願いしたくなっちゃうの」
「次はどんな願い?」
「『どうか、にのとずっと一緒に生きていけますように』って。お願いしたらダメかなぁ?」
「あいばさん・・・・」
どうしてこの人は、自分の喜ぶことばかり言ってくれるんだろう。もう、愛しすぎてどうにかなりそうだ。
「あ、そうだ!にのがお願いしてよ!まだ、使ってないでしょ?『一生のお願い』」
彼はまだ『一生のお願い』にこだわっている。そんな彼が、可愛くて愛しくて。膝に乗っている相葉にチュッと軽くキスをした。
「相葉さん、そんな不確かなものに頼らないで、もっと確実に叶えてくれるものにお願いしなさい」
「神様よりも確実に叶えてくれるものがあるの?」
きょとんとした顔で聞いてくる。
「もちろん!ありますよ」
言ってやると、キラキラと目を輝かせる。
「なに、なに?おれもお願いしたい!」
「じゃあ・・・お願いごと、言ってごらん?」
「へ?ここで?どっかで聞いてんの?」
キョロキョロと周りを見渡している。
「ここ!」
相葉の顔を両手で挟んで自分のほうを向かせる。
「ふぇ?」
「神様じゃなくて、二宮和也様!!」
「俺に直接お願いしてよ。お前の願い、神様よりも確実に叶えてやれる自信があるよ?」
「にの・・・」
「ほら、言ってごらん。あんたの願いは何?」
「お願いです・・・どうか、二宮和也とずっと一緒に生きていけますように・・・」
二宮の手を自分の手で包み込んで頬を摺り寄せる。
「その願い、必ず叶えてあげますよ」
優しく答えると、極上の笑みが返ってくる。そして、愛しい愛しいあなたに誓いのキスを。その願いが叶ったとあなたが知るのは、まだまだ先になるけどね。
おわり
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