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小説の再編集とか、資料とか、必要な諸々を置いておくブログ
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 ある日の嵐の楽屋。
「相葉ちゃん。おいら相葉ちゃんの事が好きだ!」
 突然の愛の告白に、一瞬空気が止まる。
「どうしたの?キャプテン。急に」
 小首を傾げて、相葉が問う。
「どうしても伝えたくなったんだ。もう愛が溢れちゃって、どうにもならないんだ!」
「きゃぷてん・・・おれ・・・うれしいっ!おれもキャプテン大好きーっ!」
 そして2人強く抱き合った。
 ハッピーエンド・・・「んなわけないでしょう!!」
 激しい突っ込みとともに、バリッと音がしそうなほどの勢いで2人を引き剥がしたのは二宮。
「なに人のもんに手ぇ出してんですか、このクソキャプテン!」
 チッ!!
 出たな、二宮。大野は大きく舌打ちをした。
「きゃぷてーん・・・」
 引き剥がされた、相葉は二宮の向こうから大野に向って手を伸ばしていた。それを見て、二宮はため息を吐く。
「あんたもバカですか?あんたは俺のもんでしょ?キャプテンのことは諦めなさい」
「えーっ!でもおれ、キャプテンすきだし・・・」
「じゃあ、俺と別れんの?」
「絶対いや!!にのいないと、おれ死んじゃうっ!!」
「俺の事好きでしょう?愛してるんでしょ?」
「すき、すき。大好き!!愛してるよぅ!」
 そう言って二宮に抱きつく。満足そうな笑みを浮かべる二宮。
「じゃあ、諦めなさい。そっちも、二度と手ぇ出すなよ?」
 物凄い顔で大野を睨み付けた。うっ、こわい、でも大野智も負けません。
「相葉ちゃーん。おいらだって、相葉ちゃんいないと死んじゃうぞー。嵐が4人になっちゃうぞー。」
 相葉を脅しにかかる。
「いやーっ!嵐は5人で嵐なのー!キャプテンいなくちゃダメなの!」
 相葉は泣きそうになりながら叫ぶ。
「じゃあ、おいらと結婚してくれぇ!」
「けっこん!?ダメだよぅ、おれ、にのと結婚すんだもん」
「なんだよー、おいらのこと捨てるのかよ?」
 死んじゃうぞーと、相葉にダメ押しをする。
「うー・・・すてないもん。でも、おれはにのと結婚するんだし・・・でも、キャプテンも大好きだし、でも日本は、いっぷたさいじゃないから2人とは結婚できないし・・・うー、うー・・・」
 本気で悩んでいる相葉。その前に、日本で同性の結婚は出来ないということには気付いていない。
「うー・・・そうだ!!キャプテンはおれの2号さん!!」
「2号さん・・・おいら2号か。カッコいい!!」
「キャプテン2号!!かっこいい!!うひゃひゃっ」
「お、おい相葉っ!なに勝手に愛人作ってんだよっ!許さないよ、そんなの!」
 盛り上がっている2人に二宮が怒鳴り散らす。
「だって、にののこと愛してるけど、キャプテン、おれがいないと死んじゃうんだもんっ!嵐が4人になっちゃうんだよっ?そんなのやだもん。だからぁ、今日からにのは、おれのだんなさん!キャプテンはおれの2号さん!!」
「・・・ねぇ、翔君。あいつら黙らしてくんない?」
「やだよ・・・ぜってぇ巻き込まれる。それだけはごめんだ・・・」
 3人を少しはなれて見守っていた2人。見守っていたというより、バカバカしくて口を出したくないだけだったのだが。そんな2人を尻目に3人は更に盛り上がる。
「じゃあ、今日からよろしくね。相葉ちゃん」
 満面の笑みで、手を差し出す大野。
「うん!よろしくねぇ、2号さん」
 その手を取って、上下に振る。
「くふふっ。たのしいねぇ」
 楽しそうな相葉。
「おう、うれしいね!」
 嬉しそうな大野。
「嬉しくねぇよっ。くっつくなって言ってんだろうが!!相葉っ!クソキャプテン!!」
 納得が行かず、喚きながら2人を離そうとする二宮。
「・・・お前らさぁ、いい加減にしてくんない?」
 あまりのくだらなさに、松本がついに口を出した。
「お、何だよ松潤。お前も相葉ちゃんと結婚したいのか?」
「んなわけねぇだろ!!」
 大野の発言に松本がキレる。
「えー。おれ、松潤好きなのにぃ」
 相葉が媚びるような目で松本を見つめた。
「う・・・、俺だって相葉ちゃんは好きだよ・・・でもさ・・・」 
 結局は松本も相葉が可愛くて仕方ないのだ。二宮や大野ほど、病んではいないつもりだが、甘やかしている自覚はあった。
「ホント?じゃあ、松潤も2号さんだ!!」
「嫌だよ」
 顔を歪めて相葉を睨む松本。
「2号はおいらだよ、相葉ちゃん!」
「あ、そっか。じゃあ・・3号さん?」
「格が落ちてんじゃん・・・」
 それはそれで不満そうな松本。
「もう、わがままだなぁ。そうだ!!そくてん!!」
「は?側転?」
 相葉の言葉の意味がわからず、大野と松本は首をかしげた。
「あれぇ、違ったっけ?そくてい?」
「あんた・・・、それを言うなら側室でしょ?」
 さすが二宮、即座に相葉の言いたいことを理解し、つっこむ。
「そう!そくしつ!!」
「だから、同じ事だろーが!!しかも、さっき自分で一夫多妻じゃないって言ってたじゃん」
 側室は一夫多妻の時代のもだろ?と、説明までする松本。結局、相葉たちのペースに知らずと巻き込まれている松本だった。
「みんなー、そろそろ仕事だよ・・・」
 4人に増えた喧騒に、櫻井が遠慮がちに声をかける。
「あ、翔くん。そうだ!ねぇ相葉ちゃん、翔くんは?」
 大野が相葉に聞いた。
「翔ちゃんも大好き!!」
 相葉は笑顔で答える。
「うっ、俺は妾も愛人も側室も嫌だぞ?」
 その笑顔にやられそうになりながらも、先に釘をさした。
「えーっ・・・じゃあ、翔ちゃんは・・・あしがるっ!!」
「はっ!?ちょっと待てよ!何で急に身分、ガタ落ちしてんだよっ!」
「んははっ、足軽いいねぇ!ぴったりじゃん」
 豪快に笑い飛ばす二宮。
「よっ、足軽!」
 変な合いの手を入れる大野。
「お前らなぁ・・・・」
「はいはーい、時間切れ。支度するよ。足軽も早くして」
 口の端を吊り上げて、言う松本。
「まつもっさんまで、ひでぇ・・・」
 哀れ櫻井。結局この騒動は、その後、二宮の「愛人を作ったら別れるよ」の一言で相葉が泣き出し、取り消しをみんなに言い渡して、なしになった。二宮はおおいに満足し、大野は舌打ちし、松本は呆れ、櫻井は安堵した。
 しかし、しばらくの間、櫻井だけは足軽と呼ばれることになった。
 つまりは、姫は旦那のものというおはなし。

おわり
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