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小説の再編集とか、資料とか、必要な諸々を置いておくブログ
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コンサートも無事終わり、控え室の椅子に座って喉を潤す。

今日も大いに盛り上がったし良い出来だったと、ひとり満足感に浸っていた二宮の耳に聞き慣れた奇声が聞える。


「ひゃぁっ!!なにこれっ!?うひゃひゃっ!!」


「まぁた、あいつは・・・・」



その声のする方向に視線を向け、苦笑する。
コンサートの後は二宮だってテンションが上がっているのだから、彼に至っては当然の事だろう。


テンションを一気に上げることが出来るのが彼の特技だから。


それにしても・・・


「うるさいなぁ、相葉さん」
「うひゃひゃっ!いたい!いたい・・・うひゃぁ!!」


一体何してんだよ?


まぁ、シャワーに入ったのは見ていたし、シャワーとか風呂とかでテンション上げるのもいつもの事だけど。


痛いって・・・何だ?


疑問に思いながらも、自分も汗を流そうと隣のシャワールームに入る。


汗でベタベタと張り付く上着を脱ぎ捨て、ズボンも脱いで下着一枚になったとき。




バンッ!!




急に扉が開いたかと思えば、入ってきたのは・・・



「あ、あいばさんっ!?」
「にの!!にの!!シャワー!!うひゃひゃっ!」
「な、何!?どうしたの?あんた、落ち着いて話なさいよっ」
「うひゃひゃっ、シャワー!シャワー!!」



ダメだ・・・・テンションMAXで聞いちゃいない。


しかもあんた、全裸なんですけど・・・・。



「にのっ!早く、シャワー!!」



一体シャワーが何なのか、全くもって理解できない二宮に痺れを切らした相葉が、シャワーのコックに手をかけた。



「ばっ!ちょ、待てっ!!」



止めようとした時にはすでに遅し。

勢いよくシャワーが飛び出した。



「うわぁっ!ちょっ、痛い、痛いっ!!」
「うひゃひゃっ・・・にの、おもしれぇ!!ひゃはっ」



四方八方についているシャワーのヘッドから、これでもかというほどお湯が二宮の全身に当たる。



「痛いっ!!ちょっと、あいばっ!!止めろってっ!!」



二宮の悲痛な叫びに、ようやく相葉がシャワーを止めた。



「うひゃひゃ、痛いだろ?おれもびっくりしたもん。でも、にの超おもしれぇ」



そう言って笑う相葉を、恨めしそうに睨み付けた。



「勢いよく出しすぎなんだよ。だから痛いんだろ!」



二宮は履いたままびしょ濡れになっているパンツのウエストを引っ張った。



「もう、あんた・・・これ、どうしてくれんの?」
「ごめん、ごめん。替えのパンツあるでしょ?」
「・・・最後の1枚だったんだよ。あー・・・俺、今から東京戻ってドラマの撮影なのに・・・」



自分のパンツを見て、ため息を吐く二宮。

それにしてもシャワーの前で、全裸男とパンツ1枚の男が立ち尽くしてるって、何て光景だよ。



「ごめんねぇ。ついテンション上がっちゃって・・・あ、そうだ!俺ので良ければあるけど?」



相葉の言葉に二宮が顔を上げる。



「あんたのパンツ貸してくれんの?」
「嫌じゃなければ・・・」

「・・・・・」

「あ、やっぱ嫌?じゃぁ・・翔ちゃんの借りてこようか?」


翔ちゃんならいっぱい持ってるでしょ。



「絶対嫌!!!」
「えー・・・じゃあ、コンビニ行って来ようか?」


おれ、買ってくるよ。

出て行こうとする相葉を二宮が引き止めた。


「いいですよ、そこまでしなくて・・・あんたの借ります」
「え?嫌じゃなかったの?」
「誰が嫌って言ったんですか?ちょっと考えてただけですよ」





あんたのパンツ履いてドラマ撮影かぁ・・・悪くない。



いや、むしろ・・・良い。




二宮が何を考えているのか、露と知らない相葉は自分の鞄からパンツを取り出して二宮に差し出す。



「はい、これ」
「・・・・」



黙ったまま差し出されたパンツをじっと見つめる二宮。



「にの?あ、大丈夫だよ新品だから!!」


二宮が履くのを迷っていると勘違いした相葉が、心配しないでと念を押す。


「・・・・何だ、残念」
「へ?」
「いつも履いてるヤツでも良かったのに・・・・むしろ、その方が萌える・・・」



一瞬二宮の言ってる意味が分からず呆けていた相葉が、それを理解し真っ赤になる。



「なっ!!ばかな事言ってんじゃねぇよっ!はやく入れ!ばかにのっ!!」



二宮にパンツを押し付けると、乱暴にシャワールームへ押し込む。



「ちょ、押すなよ。何?照れてんの?今更だろ?」
「うるさいっ、もう入れってば!!」
「分かったよ・・・・よっと!!」



素直にシャワールームに入ったと思ったら、相葉の腕を掴み一緒にシャワールームに引っ張り込む。



「うわっ!ちょっと、にの!?」
「あんたも、早くシャワーして服着なさいよ。また風邪引くでしょ!」
「お、おれは隣に行くから・・・うひゃ!」



出て行こうとする相葉に、二宮はおもいっきりシャワーを掛けた。



「ちょ、にのっ、やめて」
「良いから!おとなしくしてなさい!!ほら、目ぇ瞑って!」



相葉の顔めがけてシャワーを向ける。



「わっぷ、ん・・・・ぷはっ!!にのっ、わかったから・・・やめてっ」
「分かればよろしい。はい、身体洗うよ?」
「はぁい・・・ねぇ、にの・・・シャワーだけだよね・・・?」
「んふふ・・・、何か期待してるの?」
「ち、違うよ!」


「まぁ・・・そうしたいのは山々だけど、ツアーも続くし、舞台稽古もあるからね。我慢しますよ、今は」



そう言って二宮は相葉の身体を洗い始める。



「うひゃっ、くすぐったいよぉ。おれも洗う!!」



相葉も負けじと二宮の身体に触れた。



「ばっ!あんた、どこ触ってんだよっ!!襲うぞ、馬鹿!」
「きゃぁ!にの、こわい。うひゃひゃっ」





結局2人でシャワーを浴びた。

先に上がった二宮は服を着て、ドライヤーで髪を乾かしていた。



「ふぃー、楽しかったねぇ」
「あんたねぇ、シャワーは楽しむもんじゃないんだよ。汗を流して身体を癒すもんだろ、普通」
「そうだけど、汗が流せて癒されて、それで楽しかったらもっと良いでしょ?」



よく分からない理屈だが、まぁ深く突っ込むのはよしておいた。
ここで突っ込むとムキになって反論してくるから。
裸なのも忘れて。


二宮が何も言わずに髪を乾かしていると、相葉が大声を出した。




「あーっ!!」
「何よ?あんた、うるさい」


「だっ、に、ぱ・・・・」
「はぁ?何だよ、だにぱって?」
「に、にの!お、お・・・おれのぱんつ!!」
「パンツ?さっきあんたが貸してくれたじゃん。遠慮なく履いてるよ?」
「ちがう!そうじゃなくて・・・おれの・・・ぱんつぅ」

「何泣きそうになってんの。そこにあるじゃない」
「だって・・・これ新品だよぉ。ってことはさぁ、にのが履いたのって・・・おれの・・・」


置いてあったパンツは、先ほど二宮に渡したはずの新品のパンツ。
ということは、二宮がすでに履いてしまったのは・・・。



「にのの履いたの・・・おれの使い古しのぱんつだよぉ・・・」
「え?そうですか?気付かなかったなぁ。」



慌てる様子もなく、しれっと答える二宮。



「うう・・・恥ずかしい・・・」
「何言ってんの、別にさっきまで履いてたパンツじゃあるまいし。こっちだって洗濯してあるんでしょ?」


二宮は自分のはいたパンツを指さす。



「そうだけどぉ・・・」
「何の問題もないじゃない。そんなことどうでも良いから、早く服を着なさいって。せっかく汗流してさっぱりしたのに、今度は湯冷めしちゃうでしょうが」
「う、うん・・・」



泣きそうな顔で、相葉は服を着始める。
のそのそと服を着ている相葉の横で、口元を吊り上げる二宮の姿。





つまりは確信犯。





本当は脱いだヤツでもいいんだけど。
そんなことしたら相葉さん、卒倒しちゃうからね。
しばらくお預け覚悟してるんだから、これくらい良いでしょ?




「さて、はりきって撮影してくるかな!!じゃあね、相葉さん、お先に!」





項垂れて服を着ていた相葉に、掠めるようなキスをした。





おわり
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